骨盤臓器脱

骨盤臓器脱とは？

膀胱・子宮・直腸などが膣口から脱出する状態です。
これらの状態をそれぞれ膀胱瘤・子宮脱・直腸瘤と呼び、これらを総称して骨盤臓器脱と言います。出産や加齢により、骨盤底の筋肉が緩むことが原因と考えられています。

骨盤内の臓器は靭帯や筋肉により吊られたり、支えられている状態ですが、それらの靭帯や筋肉が出産時に傷ついたり、加齢により筋力が弱まる事で臓器を支える力が低下します。
また、肥満による腹圧により、支える力を超える圧力がかかり過ぎることも骨盤臓器脱が生じる原因と考えられています。

骨盤臓器脱の症状は？

お風呂に入っている時にピンポン玉の様なものが出てきた
歩いていると、股の間に挟まったような感覚がある
尿が出にくくなった、頻尿の症状がある
何か下がってくる感じがする

骨盤臓器脱の治療方法は？

手術をしない場合(軽度～中等度が対象)

骨盤底筋群運動

骨盤内の臓器を支える筋肉(骨盤底筋群)を鍛える体操です。肛門を引き締めたり、緩めたりする体操を繰り返し行います。子宮下垂の方であれば効果がありますが、骨盤臓器脱の程度によってはあまり効果的ではありません。

リングペッサリー

膣内にリング状のペッサリーを挿入し、子宮を上に持ち上げて固定することで骨盤臓器が落ちてこないようにする治療です。

手術をする場合

年齢や骨盤臓器脱の程度により、必要であれば手術を検討することもあります。 TVM手術(メッシュ状のシートを骨盤の底に挿入し、臓器の脱出をハンモックの様に支えて防ぐ手術)、膣式子宮全摘術および膣壁形成術、LSC手術(腹腔鏡を使用した手術)などあります。当院での手術は実施できないため、近隣の総合病院への紹介をさせていただきます。

当てはまる症状・気になる症状があれば、当院婦人科までご相談ください

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